NDS Backup Tool Wifi v0.31dを試す。

皇帝氏の作成されたNDS Backup Tool
Wifiを利用してR4で実際にゲームのロムのバックアップとセーブデータのバックアップを行ってみました。

R4自体には元々ROMのバックアップソフトなどが付属していませんが皇帝氏の作成されたこのツールを利用することでロムのバックアップとセーブデータのバックアップを行う事が出来ます。

別の機器を利用してバックアップを行うNDS Backup Tool Slot2版やNDS Backup Tool
3in1版が有りますが僕はこれらの機器を持ってないのでWifiを利用するNDS Backup Tool
Wifiを利用してバックアップを行いました。

CA350220 

 

以下が実際に行う手順です。

0.DSのWifi設定をあらかじめ行っておくこと
Wifi対応のゲームソフトなどであらかじめDSのWifi設定を行っておく必要があります。僕の場合は「おいでよどうぶつの森」
で既に設定を済ましていました。

1.まず皇帝氏のブログからNDS Backup Tool Wifi v0.31dをダウンロード

2.ダウンロードしたファイルを解凍するとしたの3つのファイルが出来るので「読んでねネ.txt」
をよく読んで使い方を理解・把握すること。

NDS_Backup_Tool_Wifi.ini
NDS_Backup_Tool_Wifi.nds
読んでネ.txt

3.FTPサーバーを用意する

NDS Backup Tool
Wifi版ではDSの無線LANの機能を利用して用意したFTPサーバーに接続してROMから吸い出したデータをFTPサーバーに転送をしてバックアップを行います。
そのためFTPサーバが別途必要になります。

読んでネ.txtで推奨のものを使うのがグッドです。インターネット上の外部FTPサーバーを利用することも可能かと思いますが、
試した限りではファイヤーウォール内にある外部FTPサーバーにはこのツールにパッシブモードがないか何かの理由だと思うけど接続できませんでした。

読んでネ.txtでは「NekosogiFTPd」
が推奨となっているのでこれをNekosogiサポートページなどからダウンロードしてきて準備します。

a.NekosogiFTPdダウンロード解凍します。

b.解凍後のファイルの中にnekosogiftpd.exeがあるので実行します。

nekosogiFTPd01
起動直後の状態

c.ユーザーを追加します。

メニューの設定>ユーザーリストでFTPサーバーに接続するユーザーを追加します。

nekosogiFTPd02
この画面で[追加]をクリックとユーザー設定画面が表示されます。

nekosogiFTPd03
 
・ユーザー名に適当なユーザー名(例:nds)
・パスワードに適当なパスワード(例:1234)
・パスワードを要求するにチェック。
・ユーザー別ホームディレクトリにバックアップしたデータの保存先を指定します。(例:L:\NDS)

設定が終わったら[OK]をクリックします。

nekosogiFTPd04 
追加したユーザーがリストに表示されればOKです。

d.FTPサーバーを動かす
nekosogiftpd.exeを実行しただけではFTPサーバーとしては機能していないので実際にFTPサーバーをサービス状態にします。

nekosogiFTPd05 
上記の赤線で囲んだ部分のアイコンをクリックすると

nekosogiFTPd06 
上記の様にメッセージが表示されサービス状態になります。
※anonymousでも使えるみたい(というか余計な設定が減ると思うけど)ですが、anonymousは個人的に不安になるというか嫌いというかFTPサーバを立てるときは禁止にする派なるのでアカウントを設定します。

4.NDS_Backup_Tool_Wifiの設定を行う

NDS_Backup_Tool_WifiがFTPサーバーと通信を行う為の設定を行います。

NDS_Backup_Tool_Wifi.iniをテキストエディタで開きます。
ファイルをテキストエディタで開くと下記の様になっているので

#
# NDS_Backup_Tool_Wifi.ini
#

ServerIP 192.168.0.10  ! FTPd IP
address
ServerPort 21   ! FTPd Service Port
#FileDir /NDS_Backup  ! Home Directory

FTPUser  anonymous  ! FTPd Logon User
name
FTPPassword anonymous@anonymous !
FTPd Logon password

SaveFile 0   ! Saving size : 0:auto,
nnn:Save File Size(KB)

#Trim     ! Rom Triming Backup

 

ServerIPにnekosogiftpdが動いているパソコンのローカルIPアドレスを書きます。
僕のパソコンの場合は192.168.1.3なので

ServerIP 192.168.1.3  ! FTPd IP address

となります。

FTPUserにはnekosogiftpdに追加したユーザー名「nds」を指定します。

FTPUser  nds  ! FTPd Logon User name

となります。

FTPPasswordにはnekosogiftpdに追加したパスワード「1234」を指定します。
FTPPassword 1234  ! FTPd Logon password

SaveFileにはマジコンがR4の場合は512にします。読んでネ.txtにかいてあるとおりです。
これが0(auto)のままだと作成されたセーブデータをR4が壊れていると認識します。(僕はこれでちょっとハマりました。)

SaveFile 512   ! Saving size : 0:auto,
nnn:Save File Size(KB)

となります。

設定ができたら上書き保存します。

設定後の書き換え後のNDS_Backup_Tool_Wifi.iniは以下のとおりです。

#
# NDS_Backup_Tool_Wifi.ini
#

ServerIP 192.168.1.3  ! FTPd IP address
ServerPort 21   ! FTPd Service Port
#FileDir /NDS_Backup  ! Home Directory

FTPUser  nds  ! FTPd Logon User
name
FTPPassword 1234 ! FTPd Logon password

SaveFile 512   ! Saving size : 0:auto,
nnn:Save File Size(KB)

#Trim     ! Rom Triming
Backup

5.DLDIパッチをあてる

NDS_Backup_Tool_Wifi.ndsにDLDIパッチをあてます。

DLDIパッチというのは簡単に説明するとマジコンの機種毎に異なるファイルシステムを吸収する仕組みです。
もう少し詳しく説明すると、
マジコンの機種毎にファイルを管理する仕組みが異なるのでこれが機種毎の依存部分になるわけですが同じソフトをマジコンの機種毎に作っていたら管理が大変になったりして作る側としてとても大変で面倒な事だったりする訳です。
そこでマジコンの機種毎の機種依存部分をDLDIパッチにして製作者がソフトをマジコンの機種毎に作る代わりに利用者が自分のマジコンの機種用のDLDIのパッチをソフトに当てる事でどのマジコンでも使える様にする仕組みがDLDIなわけです。

a.各マジコン用のDLDIパッチをダウンロードします。

下記ページからダウンロードしてください。
http://chishm.drunkencoders.com/DLDI/index.html#patchers

R4の場合は「R4(DS) – Revolution for DS」のところになります。
ダウンロードするとr4tf.dldiというファイルです。

b.同じページからPatching software(dlditool)をダウンロードします。
僕はWin32 GUI版を利用しました。ダウンロードするとdlditool-win32-gui.zipというファイルです。

c.パッチをあてる

dlditool-win32-gui.zipを解凍するとその中にdlditool32.exeというファイルがあるので実行します。

DLDI Fileにパッチファイルのあるフォルダを指定します。
Binariesにパッチを宛てたりndsファイルを指定します。(ドラッグドロップでもいけます)

DLDIpacher

DLDIpacher02 
準備が出来たらPatchをクリックするとパッチがあたります。「Patched successfully」と表示されれば成功です。

6.NDS_Backup_Tool_WifiをMicroSDに書き込む

DLDIパッチ済みのNDS_Backup_Tool_Wifi.ndsと修正した設定ファイルNDS_Backup_Tool_Wifi.iniをR4で使っているMicroSDに書き込みます。
フォルダー等の中にはいれずにルートに置くようにします。

NDSbakuptoolwifi01 
NDS_Backup_Tool_Wifi.ndsとNDS_Backup_Tool_Wifi.iniをMicro
SDに転送したところ

7.NDS Backup Tool Wifi を実行する
DSを起動してR4上でNDS_Backup_Tool_Wifi.ndsを実行します。

CA350205

8.FTPサーバーに接続されるのを確認

NDS Backup Tool Wifi
を実行すると設定ファイルにしたがって用意しておいたFTPサーバーに接続を開始するので接続が完了するのを確認します。

CA350208
FTPサーバに接続中

CA350207
接続が完了すると上記の画面になります。

nekosogiFTPd07 
NekosogiFTPdにはdsからログインされた事を示す情報などが表示されます。

9.セーブデータをバックアップしてみる

CA350207
上の画面になったらスロット1からR4を抜いて目的のカードを刺します。

CA350210 
ここではどうぶつの森を刺さして(A)ボタンを押しました。

CA350211 
画面にはFTPの設定やロムの情報などが詳しく表示されます。

Save Backupと表示されている画面で(B)ボタンを押してSaveファイルのバックアップを行う事が出来ます。

CA350213
実際に(B)ボタンを押すと確認画面が表示されるので(A)ボタンを押してSaveデータのバックアップを実行します。

CA350214
バックアップ中の画面、プログレスバーが100%になったらバックアップ完了です。

CA350215
バックアップが完了すると上の画面にリストが表示されます。画面上部がFTPのクライアントのローカル側の表示になってる感じです。

10.ROMデータをバックアップしてみる

(R)や(L)ボタンでバックアップのモードを切り替えることができるので、(R)ボタンを押してROM
Backupモードにします。後の手順はSaveデータのバックアップと同様です。

CA350216 
Rom Backupモードの画面

CA350217
確認画面

 CA350219
バックアップ中

CA350220
バックアップ完了

11.バックアップしたROMイメージファイルで動かしてみる

バックアップ完了したセーブデータとゲームROMデータのファイルは今回の例ではWindows上のftpサーバで指定しておいたフォルダ
(L:\NDS)に下記のファイル名でバックアップされています。

DOUBUTU_MORI_ADMJ_00.sav
DOUBUTU_MORI_ADMJ01.nds

これをMicro SDに書き込んでR4上で起動すれば実際にオリジナルROM上にあったセーブデータの続きから遊ぶことが出来ます。

ロムのファイルとセーブデータのファイルは同じ名前になっている必要があるようなのでDOUBUTU_MORI_ADMJ01.savにセーブデータをリネームするなどする必要があります。

CA350221

12.使用感など

使ってみた感じR4とNDS Backup Tool WifiだけでROMのバックアップができるのは凄いと思いました。

ただ、
DSの通信速度が遅いので118bps位しか速度が出ないらしく32MBのROM容量のどうぶつの森でさえバックアップに40分近い時間がかかります。

大きな容量のROMをバックアップする際には素直に別の機器と組み合わせて利用するのが良いのではないかと思います。

その点を踏まえても時間さえ気にしなければすばらしいツールだと思います。

※マニュアルにもあるようにバックアップしたROMイメージの使用は、個人での利用に限定するようにしましょう。

●Nekosogiサポートページ
http://nekosogi.sytes.net/

●皇帝氏のブログ
http://blog.so-net.ne.jp/Rudolph/

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