【映画】『第三の悪名』の感想
映画『第三の悪名』の感想。勝新太郎主演の任侠映画。悪名シリーズの5作目。1963年大映制作。
スタッフ・キャスト
監督:田中徳三
脚本:依田義賢
出演:勝新太郎、田宮二郎、長門裕之、月丘夢路、藤原礼子、矢島陽太郎、西村晃、南道郎、若杉曜子、天王寺虎之助
あらすじ
シリーズ5作目で前作のつづき。松島で自分の居所を探している奴がいるという噂を聞いた朝吉は松島に確かめに行く。朝吉を探していたのは戦時中自分の上官だった小隊長であった。戦前朝吉があずかっていた縄張りを今は仕切っており朝吉を身内にしようと考えて探していたのであった。朝吉は断るが先代の三回忌の法要で小隊長の身内と知り合いになり小隊長の身の上を知りカタギに戻そうと尽力する。一方、亡きモートルの貞の弟清治はキャバレーの支配人として務めることになるが、そのキャバレーの社長が貞のかたきのカポネであることがわかり朝吉の心中は穏やかでない。
感想
任侠映画とはいえ相変わらずコミカルでほのぼのとした感じで締めるところは締めるエンターテイメントな映画。所謂ヤクザ映画のように刹那的で殺伐としている映画とはちがう。
今作も面白かったです。カポネに商標を奪われたおしろい屋を助けると共に貞の敵討ちも果たすという筋書きです。
第三の悪名の三は極道を目指す修(小隊長)の事を表しているのではないかと思います。小隊長役は先日亡くなられた長門裕之氏です。下の遺影の画像をいろんなブログで見かけました。
この映画に出ている頃の長門裕之氏は若くてこんなにかっこいいです。ちょとナルシストはいっています。
長門裕之氏は私が物心付いた頃には既に結構なおっさんで「特ダネ登場!?」に奥さんの南田洋子さんと一緒に回答者として出ている人というのが私の印象でした。
特ダネ登場といえば覚えているネタは草刈機で足を切断した子どもが足が繋がったという話を今も覚えています。
あと私の長門裕之氏のイメージは暴露本でやらかしてしまったと人というイメージですが、なるほど若いときはこんなにかっこよかったのであれば話の真偽はわかりませんがそういう浮いた話が出るのもうなずけます。子供の頃凄くワイドショウを賑わしていました。
あと何かの映画で馬に乗ったまま燃える役の人。
若かりし頃の凛々しい長戸裕之氏を見るためにも一見の価値がある映画です。映画全盛期の頃に出演している映画はたくさんあるのだとは思いますけど。
素晴らしい映画をしっかりと生きた証を残している方々は本当にちょっと羨ましいですね。
奥様ともどもご冥福をお祈りいたします。