実家の押し入れから初めて買った携帯電話TH151を発掘した件

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実家の押し入れを漁っていたら何故か私が初めて購入した携帯電話が出てきた。購入したのは平成8年(1996年)1月の様だ。ちょうどWindows 95が発売された少し後だ。その頃私は、仕事で赤坂のNTT関連の客先で仕事をしていた。客先のプロパーがWindows 95を買ってきてワクワクしながら自分のマシンにインストールしていたのを思い出した。この携帯電話も別のプロパーから「知り合いから安く買えるので携帯電話買わないか?」と持ちかけられ初めて購入に至ったものだった。値段は3万か4万くらいだったと思う。職場に直接販売する人が来て書類を書き後日端末を持ってきてくれたように記憶している。まだ、誰もが携帯電話もつ様になるちょっと前の時代の話なので、そんな感じのセールスもしていたのだろう。

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母のらくらくホンF-08Cとの比較画像。TH151はごつい。

で、初めて買った携帯電話というのは今は亡き株式会社ツーカーセルラー東京のTH151なわけである。当時は、ツーカーセルラーがものすごく元気な時で下のCMが印象的だった。懐かしのグループサウンズ風のCMだが、今見ると更に懐かしい。今の若い人が見ると、グループサウンズ風のパロディCMではなくて、当時グループサウンズが流行っていたと思ってしまうかもしれない。


本木雅弘が出演していたツーカーセルラー東京のCM

私はずっとツーカーを使い続け、ツーカーがなくなるときもツーカーだった。ツーカーセルラーは、当時ドコモもより安いことを売りにして台頭してきた携帯電話サービス会社だったが、大雑把に言えばJ-POHNEやauの登場や他社との価格競争に敗れ徐々に衰退し、auに統合されて消えた。私もauに自動的に移行することになった。その時に買ったのがW43CAだった。

W43CA – Wikipedia


ツーカーセルラーの松本人志のCM

ツーカーの端末はとても貧弱で、他社の携帯電話に比べ通話以外にできることが少なかった。それを逆手に取ったのが上の松本人志を起用したCMである。当時ドコモのi-modeなどが全盛期の中、ツーカーはろくにネットも出来ない機種だった。通信もパケット方式ではなくアナログ方式であった。つまり時間で支払う形なので通信量が多い場合は得かもしれないが、同じページを表示していてもずっと課金されていく。そもそも、普通のHTMLをまともに表示できないHDML方式だったのでツーカーの携帯電話用のページを作るだけでも一苦労だった。ドコモはコンパクトHTMLという簡易HTMLを採用していたのでページを作るのは比較的楽だった。ツーカーの場合一般のHTMLサイトを表示するためにサーバーを介してHDMLに変換を行なって表示を行うなどの苦肉の策をとっていたが、そのためフォームなどは正常に動作しないことが殆どだった。

ウェブアプリを作成する場合、当時は、ドコモ用、J-PHONE用、ツーカー用、その他と3種類又は4種類作成する必要があり、とても面倒だった。特にツーカーのHDMLは最悪だった。かなりプログラマブルな作りの言語だったが、とてもわかりにくい慣れの必要な言語だった。大雑把にHTML用とHDML用の2通り作れば大抵大丈夫だったが、HDMLの労力はHDMLの数十倍はあった。無駄にキャッシュしまくるのでキャッシュ対策も必要だった。正直ツーカーがなくなって嬉しいウェブアプリの製作者も多かっただろう。

まあ、負けて当たり前だったw。

ツーカー – Wikipedia

ソフトバンクモバイル – Wikipedia

au (携帯電話) – Wikipedia

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こんなに分厚くてでかい。背広のズボンのポケットに入れるととてもかさばった。

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充電用のクレードルもついていたようだ。しかし分厚い。トランシーバーみたいである。TH151発売当時はまだドコモのi-modeも無い頃なので、携帯電話でメールやネットをすることはできない時代だった。この端末も通話機能しか無い。

iモード – Wikipedia

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箱などの備品も揃っていて、かなり保存状態は良い。

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取扱説明書もしっかり残っている。

何故、東京で購入した携帯電話が九州の実家の押し入れから出てきたのかは、今となってはかなり謎だが、たぶん、携帯電話を買い換えた後、実家に帰省した際に持って帰り、もしも両親が携帯電話を持ちたくなったらこれを使えばいいと思って持って帰ったのだろう。まだ、携帯電話が0円で買えたりするようになる前の話で、まさかツーカーが無くなるとは思ってなかった頃の話だろう。

※この電話機、電話番号を変えたくて買い換えたような覚えがあるので、もしかしたら二台目かもしれない。と思ったが保証書にあるヨドバシカメラ西口大ガード店の辺りで買い物をすることはなかったと思うので(新宿西口本店ならまだしも)、やっぱり一台目のではないかと思う。

ヨドバシカメラ – Wikipedia

ヨドバシカメラ、新宿西口大ガード店を28日で閉鎖

TH151スペック

機器名 TH151型 携帯電話無線機
製造者 京セラ株式会社
製造年月 1995年8月
連続待受時間 約80時間
連続通話時間 約150分
短縮ダイヤル 150件
着信音パターン 3種類

 

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追加でバッテリーを外したところの写真も取ってみた。

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こっちがTH151用バッテリのBL151。7.2Vの850mAhと現在の携帯電話と比べると電圧が倍くらい?

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箱は少し破損しているが、こんな感じのパッケージになっている。

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