ある真夜中の出来事
昨夜午後11時頃に愛猫と一緒に就寝した。
午前0時30分頃に頭の側面と後頭部に湿った嫌な感触を感じて目が覚めた。多分寝返りを打った拍子にその湿った何かに乗ってしまったのだろう。
覚えのある臭いが鼻を突いた。魚と湿ったスナック菓子が混じり合ったような臭いだ。
私の腕枕で寝ていたはずの猫はいなくなっていた。たぶん叱られると思って逃亡したのだろう。そう、多分これは猫のゲロだ。
真っ暗闇の中、恐る恐る起き上がり後頭部を触ってみると何かがべっとりとくっついている。手探りで枕の上を触るとねっとりとしている。いつもなら猫に文句の一つもいうのだがあまりの大惨事に怒る気力も湧かない。電気を点けるため恐る恐るロフトベッドからにじり降りることにする。
と、足元の方の手をついた所でまたしても手のひらになにやらねっとりとしたものを感じる。ここにもゲロっていた。圧倒的な絶望感。
やれやれ。
うんざりしながらロフトベッドを降りて電気を付ける。時刻は0時30分位だった。就寝してからまだ1時間半しか経っていない。
一緒に寝ていた猫は私が寝入った後ロフトベッドを降りてエサを頬張りまたロフトベッドを登り私の枕元に来た所で吐き気を催し私の枕の上に盛大にゲロったわけだ。そして私の頭は寝返りの勢いでロードローラの如くゲロを枕の上にまんべんなく慣らした。
電気を付けると猫はキャットウォークの上で固まっていた。いかにも怒られるんじゃないかと思っている時の顔をしていた。
参考画像
ロフトベッドから降りた私は、ティッシュの箱とファブリースダブル除菌を持って再度現場に突入した。まずは足元の方からだ。幸い私がピンポイントで手を着いた箇所だけで他に被害はなかった。毛布も無事だった。多分枕の上で吐いた後ヤバイと思って逃亡途中に私の足元で吐いたのだろう。
通常であれば猫の吐いてる物音で目が醒める私であるはずなのだが今日は数日前に買ってきた耳栓をして寝ていたために全く気が付かなかった。やっぱり耳栓をして寝るとぐっすり眠れると実感していた矢先の出来事であった。
足元のゲロを拭きとってファブリースした後本命の枕の方のゲロの除去に向かった。被害は予想よりもひどかった。見事に枕の真ん中に盛大にゲロられていた。多分私は端っこの方に寝ていて、そこに猫が布団に入れてくれと私に催促しにきた所でゲロってしまったのだろう。
ティッシュで何度も枕を拭きとってはファブリースダブル除菌を繰り返した結果、コンビニ袋いっぱいの使用済みティッシュが量産された。しかし枕内部までゲロ液が染みこんでしまっているようだ。念入りにファブリースダブル除菌した。このままでは寝られないので枕の上にティッシュを何重にも敷き詰めて寝ることにした。
寝ていると怒られないしほとぼりも覚めたようだと確信した猫がやってきて私の頭の上にやってきておでこをパシパシし猫パンチし始めた。(おい
ねこ「おい(パシッ)入れろよ。(パシッ)」
と行った感じ。
しょうがないので毛布の入口を広げてやると入ってきて腕枕で悠々と寝始めた。まあいいか。
しばらくそのまま寝ようと務めたが、枕の内部まで浸透した液が逆流し染みてきて敷き詰めたティッシュに濡らしてきた。しかも例の魚と湿ったスナック菓子の入り混じった臭いもしてきた。
自分の頭もティッシュで拭きとってはいたがなんだか痒くなってきたしどうも肩の後ろの方までゲロで湿っていたようで気持ちが悪い。とうとう我慢しきれなくなった私は洗濯をすることにした。
枕をもってロフトベッドを降りた私は、着替えを持って風呂場に向かった。洗濯機に枕と枕カバーと着ていたスエットと下着と靴下を放り込み洗剤を入れてスイッチを入れた。洗濯している間にシャワーを浴びた。
シャワーを出て洗濯したものを袋に詰めて歩いて1分ほどの所にあるコインランドリーに向かった。コインランドリーの乾燥機に枕などを放り込み百円玉を入れた。
百円玉が1枚しかなかったのですぐ隣りのローソンに向かった。雪印コーヒーとおでんを少しかってコインランドリーに戻った。もう百円追加投入して乾燥が終わるのを待つことにした。
ローソンのおでんを食べたあと雪印コーヒーを飲みながら暇つぶしに持ってきた穴の開いた靴下とソーイングセットで靴下の穴を塞ぐといういじましい作業に残りの時間を費やした。
乾燥が終わって部屋に戻ってきた私はこうしてこのブログの記事を書いている。今午前2時58分である。本当なら今頃夢の世界に居る筈である。
久しぶりに食べたおでんはうまかった。
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