Windows Vista以降のOSのハードディスクからファイルをサルベージするときに注意する事

三森支太郎という見積書や請求書などを簡単に作成できるソフトがあるのですが、下記の記事で弟のパソコンのセットアップを行ったときに壊れたノートPCのハードディスクからあばれ馬を使ってデータのサルベージを行いました。

弟が新しく買ったDell XPS 8300エクストリームパッケージのセットアップを行って来た。 – KUMA TYPE

その時はわからなかったのですが、後で弟から電話が掛かってきて三森支太郎データが2011年1月から2011年3月に作成したものが無くなっているんだけどなんでだろうと言われました。

そんなことを言われてもそのソフトの事自体がよく分からないのでなんとも言えなかったのですがちょっとネットで検索してみると三森支太郎は色々なバージョンがあってフリー版や製品版でもちょっと色々それぞれの仕様がある感じなのでとりあえずバージョンがわからないとどこから手をつけていいのかもわからない感じ。

しょうがないので前にやったようにUltra VNC SCで弟のパソコンにインターネット経由でリモートアクセスしてメンテナンスをしてみようと思ったが接続はできるが何故かリモートの操作が出来ない。色々試してみたがダメなのでその時は諦めた。そのうちWindows 7が手に入ったら検証してみようと思う。

UltraVNC SCを使って弟のマシンをメンテナンス – KUMA TYPE

そして先日弟の師匠のノートPCをセットアップしに行ったのでそのついで弟の家にいったのでその時に調べてきた。ちなみに弟の師匠の前のノートPCもDellのノートPCで私が初期のセットアップやメールやIEのお気に入りなどのデータをデスクトップからコピーしてデスクトップPCと同じように使えるようにセットアップしたWindows XPがインストールされたノートPCであったが先の震災で墜落して液晶がドット抜けして画面に縦線が入ってしまっていた。今回Dellの最新ノートXPSシリーズを新たに購入して古いノートからのデータ移行などを行った。その話はまたあとで書くとして話を弟のパソコンの話に戻します。l

デル株式会社

 

弟の新しいパソコンには壊れたノートPCのハードディスクをあばれ馬で接続して全てのデータをコピーしたつもりでした。

なので、弟の新しいパソコンにバックアップしたファイル群から三森支太郎のセーブデータを検索してみたのですが2011年1月から2011年3月に作成したデータは見つからない2010年12月と2011年4月の間がすっぽり抜けている。

考えられる原因。

元々パソコンが壊れただけでハードディスクが壊れたわけではないのでハードディスクの故障でデータが欠落した可能性はない。

  • 弟が何らかの操作ミスで元々消してしまっていた。
  • 弟は三森支太郎のバックアップデータをコピーしてから使わずバックアップデータに直接データを追記していたので何らかの原因で2011年1月から3月のデータを上書きしてしまってたのではないか?
  • 放射能の影響
  • まさかとは思いますが、この『2011年1月から3月の見積』はあなたの想像上の存在にすぎなのではないでしょうか?

冗談はさておき、弟はバックアップデータをコピーしてから利用しないで直接バックアップデータに新しい見積もりを追記してしまっていたので僕としては弟が何らかの操作ミスで弟が消してしまったのではないかと疑っていましたが、弟曰くもう長年使い慣れたソフトなのでいくらなんでもそれはないという。それもそうだなと思いそれなら絶対にどっかにあるはずということで探してみることにしました。

三森支太郎のセーブデータの仕様を少し解説しておきたいと思います。ちょっと癖があるので知っておかないと話がわからないからです。

三森支太郎の三森データは決まった保存場所はなくユーザーが任意に保存するフォルダを決めるそうで、そのフォルダ内に10個~300個の見積書データの保存をすることが出来るようです。保存数はバージョンや無料版・製品版によって異なるようです。そういうわけで弟の場合は下のように取引先毎にフォルダを作ってその中に更にDATA01等のフォルダを作成してその中に見積書データを保存していき、いっぱいになったらまた新しいDATAフォルダを作成してその中にまた見積書データを格納していくという風に管理していました。

 

01.田中商事┬
           ├DATA01
           ├DATA02
           ├DATA03

02.山下商事┬DATA01

03.鈴木商店┬
           ├DATA01
           ├DATA02

 

そして保存される見積書のデータ名はSAVE001.DATというファイル名でこれはソフトが自動的に名前をつけます。ファイル名は自動的に連番になりSAVE001.DAT,SAVE002.DATという風に作成した見積書を保存すると自動的に作成されます。

そういうわけでバックアップフォルダの中でSAVE0*.DATという規則のファル名を検索してみました。(Windows 7のファイル検索はよくわからなくて最初戸惑いました。)結果はやっぱり1月から3月のデータが欠落している状態でした。

弟は新しいパソコンにバックアップしたデータをコピーしてからではなく直接バックアップフォルダの中を操作してしまっているのでコピーする前からなかったのかコピーした後に弟が消してしまったのか判断がつかない。でも消していないのであれば必ずどこかにあるはずなのでどこで消えたのか判断がつかないので絶対にどっかにあるはずという前提ならノートPCのハードディスクにはまだ残っているはずということでもうお払い箱になっているノートPCをまた引っ張り出してきました。弟は「別に今は困ってないからといい」といっていたが原因をはっきりさせないとこっちが夜寝られなくなりますw。

そういうわけでノートPCからハードディスクを引っこ抜いてあばれ馬で再度新しいPC(XPS 8300)に接続してみました。

弟の話だと三森支太郎のデータは

C:\Program Files\OMSLIB\Chohyo

にあるという話で実際にそこにあるのですが、そこでC:\Program Filesの全体からSAVE0*.DATを検索してみましたがやっぱり1月から3月のデータがありません。C:\Usersの中も検索してみましたがやっぱりありません。

最後にダメもとでドライブ全体から検索してみたら、時間は掛かりましたが見つかりました。

有りました。

最初は訳がわかりませんでしたが表示されている検索結果のパスを見てみると見覚えのないC:\ProgramDataというフォルダーが有りその中にやっぱりOMSLIB\Chohyoというフォルダがあってその中には1月から3月までのデータもちゃんと含んだデータが残っていました。

今まで知らなかったのですがよくよく調べてみるとWindows Vista以降にはC:\ProgramDataというフォルダが追加されているようです。そしてしかもそのフォルダは「All Users」からジャンクションが張られているようです。つまりUNIX系OSでいうところにシンボリックリンクになっているわけです。

そしてProgramDataは隠しフォルダになっているので隠しファイルを表示する設定にしていないと表示されないわけです。なのでバックアップしそこなっていました。弟のパソコンなので見えないファイルは弄れないままの方がいいという判断から隠しファイルを表示しないままの設定にしていたのでそれが裏目に出ていました。定番ですが隠しファイルを表示するには下のマイクロソフトのページの解説通りにすると表示出来ます。

隠しファイルを表示する

Vistaの特殊フォルダについては下記のサイトの記事が参考になるかと思います。

【コラム】Windows Vistaスマートチューニング (2) XP/Vistaの特殊フォルダの対応表 | パソコン | マイコミジャーナル

物が自分のものではないので時間の関係でちゃんと調べていないので詳しくはわかりませんが実態は全て残っているProgramDataの中にあるSAVEnnn.DATが本物でProgram Filesの中にあったものはそれのシンボリックリンクだったのか完全なコピーなのかわかりません。でも一部データが無くなっていることを考えると、元のOSで起動していないのでジャンクションが不完全なせいで見えないのかも知れないとか色々考えたりしてます。壊れているノートが普通に起動出来ればProgram Filesの中にも普通に1月から3月のデータも残っているのかも知れません。

しかしとにかくデータは見つかりました。

ProgramDataというフォルダが追加されている件やXP以降はいろんなフォルダがジャンクション(シンボリックリンク)によって表元されていることも勉強になりました。

そういうわけで見つかったデータを新しいPCにコピーしてめでたしめでたしと言いたいところですが、弟は無くなってしまったデータのところに新しいデータをそのまま上書きしてしまっているので見つかったデータをそのままコピーするわけにもいきません。

各取引先の最後のフォルダDATA48などをDATA48bとしてリネームしてからコピーしました。一部データが重複することになりますが、それは後で調整するとしてとりあえずなくなっていたデータを復旧することが出来ました。

そういうわけで壊れたPCのハードディスクからデータをサルベージする場合は隠しフォルダに注意しましょうというお話でした。

 

ついでに弟の師匠のノートPCのセットアップ内容を書いておくと元のノートPCのハードディスクの容量は80GBでした。そのうちDocument And Settings配下のユーザーデータを30GB強、それからOutlook2003のデータをエクスポートしたものが1.3GB程あってこれを新しいWindows 7のノートPCに移行しました。

新しいノートPCには既にMS Office 2010がプリインストールされていましたが初回起動時にプロダクトキーを聞かれるので結局パッケージは開封しなければならないw。最初インストールしようと思ってパッケージ開けたら既にインストールされていたのでパッケージ開封しまって渋ったのですが(人のものなので)結局開けてオーライでした。

移行時にはノートPC同士を直結して作業をする必要があるのでブロードバンドルーター(兼Hub)のある部屋で作業を行うのかと思ったら普通にリビングでやることになったのでちょっと困った。直結できない。無線でファイル共有する事も可能ではあるがそれはファイルの転送に時間がかかりすぎる。

とりあえずブロードバンドルーターだけ取り外してかしてもらうことにする。単にハブがわりに使うためだ。ハブかクロスケーブルを持っていけばよかったと思った。そもそもこのブロードバンドルーターがちゃんとネットにつながっていない状態でDHCPでIP割り振ってくれてハブ替わりにもなってくれるのか心配だったがちゃんと機能してくれた。以下の記事ではまったブロードバンドルーターだったのでとても不安だったのです。

I・O DATA WN-G54/R3と富士通アクセスFC3521RA1でハマッタ件について – KUMA TYPE

しかしながらWN-G54/R3は100BASE-TXなので実際には10MB/s位の速度が出ると思われるが新しいノートパソコンは1000BASE-TXだと思うのでクロスケーブルで直結したほうが速度が出るかも知れない。が、古いノートが100BASE-TXか1000BASE-TXか分からないのでなんとも言えないのと1000BASE-TXは実際には100BASE-TXと対して速度が変わらないといのを見かけるのであまり効果はないかも知れない。

無線LANルーター :WN-G54/R3シリーズ|パソコン周辺機器ならアイ・オー・データ機器

LANのクロスケーブルでの直結とか最近ではあんまり聞いたことないし、IPアドレスを手動で設定するのもめんどくさい。

シリアルケーブルでの直結とかもWindows 3.1やWindows 95の時代では割と現実的にあったけど現在ではUSBデータリンクケーブルでの直結が一番現実的で簡単で高速ではないかと思います。USB 2.0の転送速度の理論値は480Mbpsであるから100BASE-TXよりは高速なわけでハードの性能に左右されるものの実効転送速度も結構なもなのではないかと思う。amazon等でUSBのデータリンクケーブルのレビューを見ると実際の転送速度は書きこまれていないもののかなり高速そうな印象をうける。正直欲しいのでそのうちどれか買おうと思う。調べてみたところ色々あるので適当なものをチョイスしてみたいと思う。基本的にはXP以降ではドライバやソフトのインストールは必要なく自動で専用の転送ソフトが起動する優れもののようだ。

製品名
メーカー製品ページ
amazon 楽天

ロジテック
LUB-PTPU2
対応OS:Windows 98/Me/2000/XP
対応USB:2.0 High-Speed/1.1

Logitec USB 2.0対応データリンクケーブル LUB-PTPU2
サンワサプライ
KB-USB-LINK2K
対応OS:Windows Me/2000/XP/Vista/7
対応USB:2.0/1.1
SANWA SUPPLY USB2.0リンクケーブル 約2m  KB-USB-LINK2K
バッファローコクヨサプライ
AUL2WH
対応OS:Windows 2000/XP
バッファローコクヨサプライ Arvel USB2.0データ交換ケーブル2M アイボリー AUL2WH
LINDY
スマートデータリンクケーブル(型番:42617)
対応OS:Windows XP/Vista/7
対応USB:2.0
1本のUSBケーブルで2台のPCを手軽に操作できる、KM切替機能付きスマートデータリンクケーブル  
上海問屋
DN-HU2P40
対応OS:Windows XP/Vista/7
対応USB:2.0
3ポートUSBハブ付き USBデータリンクケーブル Donyaダイレクト DN-HU2P40
上海問屋
DN-AN2500PLB
対応OS:Windows XP/Vista
対応USB:2.0
 2台のPC間で手軽にデータをリンクする USBデータリンクケーブル Donyaダイレクト DN-AN2500PLB
上海問屋
DN-AN201PLW
対応OS:Windows XP/Vista/7
対応:USB:USB接続
Windows7対応 USBデータリンクケーブル Donyaダイレクト DN-AN201PLW

対応OSについては、正式対応の事だと思うのでXP以降のOSであれば基本的にどれも動くと予想されます。逆にWindows Me以前のOSについては対応を謳っていない機種では利用は難しいのではないかと思います。自分のパソコンだけではなく他の人のパソコンのメンテなど多目的な用途で利用する人は昔のOSにも対応している製品を買ったほうが安心ではないかと思います。そう高い製品でもないので数種類買っていてもいいかなとも思います。やはり古いOSに対応を謳っている製品はUSB 1.1対応も書いてありますね。上海問屋の製品は価格的に魅力的です。

しかし今回はこういう優れもののツールを持っていなかったので難儀しました。結局はブロードバンドルーターをHub替わりにしてネットワーク共有でDocument And Settings配下の30GB今日のデータを新しいノートPCに転送しました。新しいノートパソコンはDell のXPSでハードディスクは750GBくらいでした。メモリーは8GB載ってました。機種名はちゃんと見ませんでしたw。ネットワークで共有する場合はワークグループを揃える必要があります。また権限関係で古いOS側から新しいOS側にファイルを転送するのは色々と面倒なことが発生することが多いので古いOS側で共有設定を行って新しいOS側で吸いだすのが簡単です。

とりあえず30GB転送するのに残り1時間と表示されていて残り45分と表示された頃にちょうどお昼時だったので弟と弟の師匠と私の三人で昼飯に行きました。ラーメン屋でニラレバ定食ラーメン付きをごちそうになりました。美味しかったですごちそうさまでした。

帰ってくると残り5分位になっていてすぐに終わりました。ここで一旦ブロードバンドルーターをお返しして残りは無線LANで作業することに。XPSに無線LANの暗号化キーを設定したけど何故かつながらないので苦労したが再起動したら繋がるようになった。このあたりの安定性は昔に比べればずいぶん増しになったもののやっぱりはまりどころだなーと思う。

で、メインの作業として古いノートのOutlook 2003のデータをエクスポートして新しいノート(XPS)にインポートする作業を行なうわけですが、このエクスポートに結構な時間がかかりました。できた.pstファイルは750MB位でもう一つ個人用フォルダがあってこちらは540MB位有りました。

最初はこれを無線LANで共有したフォルダからXPS側のOutlook 2010でインポート使用と思ったのですが、何故か必要な権限が足りませんと表示されてインポート出来ないのであきらめてやっぱり一旦転送してからインポートすることにした。後から試してみた感じだと権限とは共有フォルダに書き込み権限を付けていないとインポート出来ないようだ。インポートするだけなのになんで書き込み権限が必要なのかは不明ですが、エクスポートには圧縮オプションもあるのでその展開関係で必要なのかもと思いました。

なんにしても一旦転送してからインポートしたほうが確実だとは思いますが無線LANだと200KB/Sくらいしか転送速度が出ていなくて有線で転送していた時の8MB/sに比べるととんでもなく遅くてこれでまた1時間半程時間がかかってしまいました。

ハブをもう一度かしてもらえる状況ではなかったのでしょうがなかったんですがやっぱり先で取り上げたUSBデータリンクケーブルを持っていればと悔やまれます。

まあなんとか、合計1.2GB程を無線LANで転送した後インポートを行ってなんとか移行完了。メールのアカウントは移行されないようなので手動で行いました。メールは削除しない設定にした。メールが削除されるタイミングはデスクトップパソコンで受信後30日過ぎた物の様に設定していたと思う。これでデスクトップでもノートでも同じようにメールを共有できる。

複数のパソコンから同じメールを共有するのはIMAPプロトコルやGmailやGmailのIMAP機能を使うのがいいとは思うが昔から蓄積したものを簡単に移行することは出来ないのでこんな方法を取るしかない。

複数のパソコンからPOPプロトコルでメールアカウントを共有していると自分が送信した送信済みメールが送信したパソコンにしか残らないので、メールの整合性が取れずに訳が分からなくなる可能性もあるがそういうのを防ぐためには自分が送信するメールはBcc:で自分宛にも送信するようにしておくとどのPCからでも送信したメールが確認できるのでそういう問題も回避できる。メールソフトによってはあらかじめBcc:に自分のメールアドレスを設定できるものもあるのでこういう使い方をしている人は設定しておくといいと思います。

Outlook のメールのインポート・エクスポート機能は分かりにくいのでもっとシンプルでスマートなものにしてほしいと思う。

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