猫の唸り声で目が覚めた

朝、4時過ぎ頃に目が覚めた。猫の唸り声出だ。うちはボランティアから引き取った雑種の猫を1匹、完全室内飼いで飼っている。最初は何だかわからなかったのだが、唸り声がちょっと普通じゃない感じがして起きた。僕は一段目が机になって上がベッドになっている2段ベッドみたいな物の上で寝ているのだが、部屋を見下ろして驚いた。見慣れない猫がいる。うちの猫じゃない猫。正確には見慣れない猫ではなく家の中で見慣れない猫である。外にいるのをたまに見かける茶色の野良猫だ。その猫がうちの飼い猫とにらみ合っていた。それで猫たちが唸っていた訳だ。うちの家のなかで・・・・。

思わず「こらっ!」と声をあげた。怒れば野良猫が逃げると思ったからだ。しかし野良猫は逃げずに睨み合ったまま、こちらの怒鳴り声どころじゃないらしい。猫ではなく僕の声に反応して下に寝ていた相方が目を覚ました。まさに睨み合いは相方の足元で起こっていたのだw。

そして、相方がなんだなんだとわけもわからずに目を覚まして猫たちに気付いたのを合図に野良猫がうちの猫に飛び掛った。戦闘開始。野良猫はうちの猫の首根っこに噛み付こうとして飛び掛る。うちの猫は飛びつかれて振りほどこうと必死抵抗。ほんの一瞬の出来事だった。うちの猫は部屋から飛び出して行ってどっか別の部屋の中逃げていった。野良猫は慌てて部屋の窓から家の外に逃げていった。

想定外・・・。野良猫が勝手に人が二人も寝ている部屋に入ってくるとは想定していなかった。窓を30センチほど開けて寝ていた。この部屋の窓は腰高窓でしかも二階にある。窓の下には鉄製の階段があるが、人間の大人でもちょっとよじ登って入ってくるには困難な場所に窓はある。なので、まさか野良猫が入ってくるとは想定していなかった。

前にも書いたが、うちの猫は完全室内外。そして、窓やドアを開けていても絶対に外に出て行かない。この限られた安心空間から出て行く気がしないらしい。でも、窓を開けておいてあげるとあきもせずに興味津々でずっと外を眺めている。だから、よく窓を開けておいてあげる。それが裏目に出た感じだ。田舎育ちの僕には考えられないことだがこの家の窓には網戸が無い。多分網戸をつけるレールも無い。確かに窓を開けていてもあんまり虫は入ってこないが全然入ってこないわけでもない。「何で網戸ないの?バカなの?」と思ったことが何度もある。そのせいで、今年既に何度も蚊に刺されている。田舎だと、網戸の一面に虫がびっしりこびりつくのが普通だったので網戸の無い東京の建物は変だと感じてしまう。

↓こういうのを買うしかなさそうだ。

戦闘が終わった後、我が家の猫を探すと見当たらない。相方は猫が外に行ってしまったのではないかと心配して探し回っている。確かに家の奥の方に逃げたのを見たと思ったのだが心配している相方を見ていると本当にそうだったかな?と少し自分も不安になる。探したけど見つからないいったい何処に隠れたのか?20分程探して1階の相方の母上のベッドの下にもぐりこんで息を殺して隠れているのを発見した。少し安心した。一番心配なのは怪我をしていないかどうかだ。噛まれたり、爪を立てられて怪我をしていないかが心配だった。怪我自体が心配なわけではなく、猫エイズなどの変な病気を移されるのが心配なのだ。

ベッドの下の猫に向って声をかけたりしていたが、とりあえず猫がいることは判ったのでそのままほおって置くことにした。見つけられて逆に安心したのかしばらくすると二階に戻ってきた。凄く用心深くほふく前進の様な歩き方だ。野良猫がいた位置の匂いをくんくんかいでいる。かなり挙動不審な状態で2段ベッドの上に上がり伏せ状態で固まっている。安心させるるために僕もベッドに上がってしばらく撫でてあげる。なでながら首や横っ腹を触って怪我をしていないか調べた。素人が見た目と触診で調べただけだがとりあえず怪我は無いようで少し安心。片目をショバショバしている。精神的に極度の恐怖を味わった所為だろうか?

今は少し落ち着いて僕の横の椅子の上に置いたケージの中で手首を胸に隠して丸くなってうとうとしている。でもときたま思い出したように鼻をヒクヒクして周囲の匂いを嗅いでいる。

しかし、猫とは油断のならない生き物だなーとあらためて認識。野良猫には腹が立ったが、猫とは本来そういう生き物なので野良猫を責めるつもりは無いがセキュリティーはしっかりしないといけないなと思ったのである。

少し前に、相方の弟さんのヘルメットとジャンパーが猫のおしっこ臭くなっていたことがあった。スプレーというかマーキングのようだがもちろんうちの中には猫は1ぴきしかいないので疑われるのは当然うちの猫、しかし、その時思ったのはホントにうちの猫が犯人なのだろうか?ということだった。他の場所にはしたことが無いしそれにしても匂いが臭すぎるのだ。うちの猫の尿も糞も臭いのは臭いがそこまで臭くない。最近のペットフードはそういう匂いを押さえるように出来ているからだ。なのにそのマーキングの匂いはかなり匂った。マーキングの時だけはに何か別に分泌するのかも?とか想像もしたのだが、うちの猫がその場所に行くと何時も執拗に匂いを嗅いでいるのも気になっていた。「別の猫が付けたものだから何時も匂いを嗅いでるんじゃないの?」という思いが何時も脳裏を横切っていたのだ。

去年まだうちの猫が子猫だったときに似たようなことがベランダで起こっていた。去年の初夏の頃、ベランダで日向ぼっこしていたうちの猫が同じ猫に襲われかかったのだ。まだ、体重が1、2キロかそこらの頃だと思う。今年はうちの猫も大きくなって5キロもあるので前みたいには行かなかっただろう。そういうわけで尿の犯人は野良猫の可能性も出てきたわけだ。

茶色の野良猫はうちの近辺に昔からいる野良猫だ。うちの猫がこの家に来る前からうろうろしている。前は同じような色の雌猫と一緒に行動していたが、雌猫は車にはねられて死んでしまったようだ。冬、夜中にコンビニに行った帰り、道路の脇で動かなくなっている何かを見つけてよく見ると猫だったのを覚えている。それから1匹しか見かけなくなったのでやっぱりあの雌猫だったのだろうと確信した。東京で動物の死骸を見つけるのは珍しい。

最近噂によると茶色のぶちゃいくな猫はまた別の雌猫をはべらしているらしい。うちの猫はチェリーボーイで何時もクッションが相手だというのに・・・。彼は多分一生そうなのだと思うと、ちょっと可哀相に思う。

美味しい食べ物も有り、雨風寒さ暑さもしのげ安全に寝る場所もあるが、仲間も作らず子供も作らず、限られた空間での生活していくのと、野良猫として外で生きて行くのとどっちが幸せなんだろうか?

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