自動メール振り分けツールPOPFileをv1.0.1からv1.1.0にアップデートしました。

スパムメールの振り分けにとっても便利な、ベイジアンフィルタを使った自動メール振り分けツールの定番POPFileですが、今日確認してみると2008年の11月30日にv1.1.0がリリースされているのを確認しました。現在僕が使っているもののバージョンを確認してみるとv.1.0.1だったので、さっそくアップデートしてみることにしました。

一応、リリースノートを確認してみると、(英語が読めないので機械翻訳ですが)

  • 色々たくさん修正した。
  • SQLite3に対応した。(MySQL等の他のデータベースを使えるようになったらしい)
  • Mac OS X用のインストーラーを追加 。
  • Windows用のサービスを改善した。

ということの様です。また、データベースがSQLite2からSQLite3に変更されたことで、新しいバージョンをインストールすると、

  • 現在使用しているデータベースファイルはSQlite3用にコンバートされる。
  • SQLite3のデータベースファイルは、古いPOPFileでは使えなくなる事。
  • なので、念のためにアップデートする前に古いデータベースファイルはバックアップしておきましょう。

みたいなことが書かれています。

◇POPFile – Automatic Email Classification – Trac
http://getpopfile.org/

POPFile v1.1.0 has now been released (November 30, 2008)

This release includes a lot of changes, including support for SQLite 3.x, improved versions of the Windows service and system tray programs and, at last, an installer for Mac OS X. All three versions are available here.

WARNING: This release will convert your existing database from SQLite 2.x to the new 3.x format. The new SQLite 3.x database cannot be used by POPFile 1.0.1 or any earlier version of POPFile. Although POPFile will make a backup copy of your old SQLite 2.x format database it is recommended that you also make your own backup copy before you try to upgrade your existing installation.

 

僕自身は2005年くらいから、POPFileを利用するようになっています。どういうソフトか、また、今から導入しようと思っている方は、過去に書いた記事または、オフィシャルサイトを参照してください。

◇ようこそ [POPFile Documentation Project]
http://getpopfile.org/docs/JP

◇関連記事:スパムメールのフィルタリング – KUMA TYPE
https://blog.kumacchi.com/2005/04/post_13.html

◇関連記事:POPFileその後 – KUMA TYPE
https://blog.kumacchi.com/2005/05/popfile.html

◇関連記事:FreeBSDマシンにPOPFileを入れてみる – KUMA TYPE
https://blog.kumacchi.com/2006/11/freebsdpopfile_3.html

◇関連記事:avast! 4 Home Editionのオンアクセス スキャナと別マシンで動作しているPOPFileの連携 – KUMA TYPE
https://blog.kumacchi.com/2008/07/avast_4_home_edition_popfile.html

 

さて、さっそくバージョンアップに取り掛かろうと思います。

初めて利用する方は特に、過去のバージョンとの互換性などを考慮する必要はなく、バックアップなどは必要ないので、手順の2.から気軽にインストールしてください。

  1. まず、今のデータベースのバックアップを取っておきます。
    基本的にはデータベースの場所は下になると思いますので、これを、どこかにコピーしておくなりしてバックアップしておきます。
    C:\Program Files\POPFile\popfile.db
    コピーした後に、いつバックアップしたものか分かるように、popfile20090301.dbとリネームしてみたり、フォルダ名が日付のフォルダを作ってその中に放り込んでおくとかするといいでしょう。
  2. POPFileの最新バージョンをダウンロードします。
    下記のページから自分の環境に合わせて最新バージョンをダウンロードします。Windowsの場合、下の画像の赤線で囲ったところからダウンロードしてください。popfile-1.1.0-windows.zipというファイルがダウンロードされると思います。

    Download POPFile [POPFile Documentation Project]
    http://getpopfile.org/download/

    XG00105501

  3. ダウンロードしたpopfile-1.1.0-windows.zipを解凍してインストール。
    popfile-1.1.0-windows.zipを解凍すると、下の様に「setup.exe」というセットアップファイルが出てくるのでこれをダブルクリックするなどして実行します。
    XG001056
  4. 「POPFile Installer Language Selection」のダイアログが表示されるので、「Nihongo」を選択して[OK]をクリック。HP000001
  5. 「POPFileのリリースノートを表示しますか?」の画面で画面の指示に従ってアップグレードの場合は「はい」をクリック。はじめてのインストールでもとりあえず「はい」で見ておいてもいいと思います。
    HP000002
    こんな感じでリリースノートが表示されるので見ておくといいかもです。
    HP000003
    ざっと見たら、閉じるボタンで閉じてしまっていいです。(見なくてもいいけど)
  6. セットアップウィザードの画面が表示されているので[次へ]をクリック。
    HP000004
  7. 「ライセンス契約書」の画面では、(できれば)ライセンス契約書をちゃんと読んだ後、問題なければ「このライセンス契約書に同意します」にチェックを入れて[次へ]をクリック。
    HP000005
  8. 「日本語の分かち書きに使用するプログラムを選択してください。」の画面では、無難にこれまでと同様の「kakasi」を選択でいいと思います。(推奨ですし)チャレンジャーの方はMeCab(和布蕪:めかぶ)を試してみてもいいかもしれません。画面にもあるように、分類精度にはほとんど差がないとのことです。選択したら[次へ]をクリック。
     HP000006
  9. 「コンポーネントを選んでください」の画面では、通常は特にいじる必要はないので、そのまま[次へ]をクリックします。
    HP000007
  10. 「プログラムファイルのインストール先」の画面では、インストール先を変更する場合以外はそのまま[次へ]をクリック。
    HP000008
  11. 新規インストールの場合は 25.に進んでください。
  12. アップグレードの場合、下のように「アップグレードしますか?」と聞かれるので、[はい]をクリックします。
    HP000010
  13. 「○○のセットアップサマリー」の画面で[アップグレード]をクリック。
    HP000011
  14. インストール中の画面
    HP000012
    前のバージョンが動作している場合、インストーラーが自動的に停止しようとしますが、失敗(しばらく待つと終了する場合がある)すると下のようなダイアログが表示されます。この場合は、手動でPOPFileを終了してから、[OK]を押してみてください。
    HP000015
  15. 「プログラムファイルがインストールされました。」の画面では「次へ」をクリック。
    HP000017
  16. 「POPFile User セットアップウィザードへようこそ」の画面で[次へ]をクリック。
    HP000018
  17. アップグレードの場合は、下のダイアログが出るので、「はい」をクリック。
    HP000019
  18. 「POPFile インストールオプション」の画面、通常は変更する必要がないのでそのまま「アップグレード」をクリックします。HP000020
  19. 「インストールの完了」画面ではそのまま[次へ]をクリックします。
    HP000021
  20. 「メールクライアントの設定」画面では、画面の指示に従ってください。Outlook Expressを利用している場合は、自動で設定が変更されますので、Outlook Expressを終了してから、[次へ]をクリックしてください。自動設定に対応していないソフトは、後からオフィシャルサイトなどの説明を見ながら、自分で設定を変更することになります。
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  21. 「Capturing datebase conversion messages…」の画面、アップデートの場合は、このデータベースのコンバートのプロセスが走ります。新規のインストール時にはこの工程はありません。
    HP000023

    HP000024
    HP000025 
    終了したら、[Close]をクリックします。

  22. 「POPFile の起動」画面、通常元の設定が引き継がれているはずですのでそのままでいいはずです。[次へ]をクリックします。
    HP000026
  23. 「POPFile User セットアップウィザードは完了しました。」の画面。これでインストールは完了です。[完了]をクリックしてください。
    HP000027
  24. アップグレードの場合これで完了です。
    アップデートがうまくいっていれば、今までと同様に使えるはずです。
    リリースノートに書いてあるとおり、SQLite3になるとSQLite2に比べてデータベースのサイズが1/3になっています。10MBあったのが3.5MB位になってます。

    HP000028

  25. 新規インストールの場合 11.からの続き
    [インストール]をクリック
    WS000000
  26. プログラムのインストールが始まるので下の「プログラムファイルがインストールされました。」が出るまで待ちます。完了したら。[次へ]をクリック。
    WS000001
  27. 「POPFile User セットアップ ウィザードへようこそ」の画面
    [次へ]をクリックします。
    WS000002
  28. 「○○ のための POPFile データの保存先」の画面
    POPFileのデータを保存する場所の設定。特に変更する必要がなければ、そのまま[次へ]をクリック。
    WS000003
  29. 「POPFile インストールオプション」の画面。特に変更する必要がなければそのまま[インストール]をクリック。
    WS000004
  30. 「POPFile の分類用のバケツ作成」の画面
    バケツというのは要は振り分け時のラベルみたいなもので、どう振り分けられたかを示すものです。初期の状態であらかじめ、spam(スパムメール)、personal(個人的なメール)、work(仕事用)、other(その他)が用意されています。
    ベイジアンフィルタというのは、初期状態はおバカな状態で学習させていくことにより、振り分け精度が上がっていきます。スパムメールが来たら「これはスパムだよと」「spam」バケツを指定して学習させます。「これは、仕事のメールだよ」と「work」バケツを指定してあげるとPOPFileはこれは仕事のメールなんだと学習します。少し学習させればとても効率よく自動的にメールを振り分けてくれるようになります。

    ほんとに個人的な利用で仕事のメールなんかこない場合は、workのバケツを削除してしまっても構いません。逆に何か別にバケツを追加してもいいわけです。

    僕の場合、spamを単に1個のバケツではなく、spam-jp(日本語のスパム)、spam-eng(英語のスパム)、spam-other(その他の言語のスパム)とバケツを3つに分けています。こうしておくととても楽です。たとえば、日本語以外のスパムはほぼそのまま捨ててしまっても問題ありません。英語とその他を分けているのはその方が振り分け精度が上がるのではないかと考えているからです。日本語のスパムはもしかするとスパムではないものが御認識で振り分けられている可能性があるので、日本語スパムと判定されたものは削除する前にいったん軽く目視でチェックするために、日本語のスパムだけ別に振り分けておくと便利だからそのようにしています。すべてを一つのspamバケツで管理すると誤認識のチェックする量が増えて大変になるからです。

    あとから設定画面でいくらでも変更や追加ができるのでここで特別作成しておく必要はありません、通常はそのままでも問題ないと思います。よければ、[続行]をクリックします。
    WS000005

  31. バケツが作成されて確認のダイアログが表示されます。通常そのまま[はい]をクリックします。
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  32. 「メールクライアントの設定」の画面。
    Outlook Expressの場合自動的にPOPFileを利用するように設定が変更されます。対応していないものは後ほどマニュアルなどを参照しながら手動で設定します。僕は秀丸メールを使用しているので基本的に手動で設定しています。
    よければ、[次へ]をクリックします。
    WS000007
  33. [POPFile の起動]の画面。
    初期値では、「POPFile を起動(システムトレイアイコンを表示しない)」になっていますが、「POPFile を起動(システムトレイアイコンを表示)」の方がお勧めです。
    良ければ[次へ]をクリックします。(POPFileが起動します。)
    WS000008
  34. 「POPFile User セットアップウィザードは完了しました。」の画面。
    そのまま「完了」をクリックしてください。これでインストールは完了です。POPFileのユーザーインターフェースが起動します。
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  35. 「POPFile コントロールセンター」の画面
    POPFileのユーザーインタフェースです。ブラウザからの設定になります。ブックマークしておくと便利です。設定やバケツの管理、メールの学習などをさせることができます。
    WS000010

 

詳しい使い方は、下記のページを参照してください。

◇POPFile の ハウツー [POPFile Documentation Project]
http://getpopfile.org/docs/jp:howtos

 

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