嘉悦儀三郎(かえつぎさぶろう)の干拓地を歩いてみた【2】

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2012年6月13日。前回『嘉悦儀三郎(かえつぎさぶろう)の干拓地を歩いてみた【1】』の続きです。ここから干拓地の堤防が続きます。堤防沿いの道は約1.6kmです。堤防の上になにか天日干ししてあります。

 


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歩いたコースは上の図のとおりです。

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全長約1.6kmの堤防の全貌が見えてきました。奥に見える小さな山まで続きます。これまでに何度か出てきた島山です。堤防沿いの内側にはずっと広い水路が続いています。子供の頃はここでウナギ釣りなどをしたことがあります。

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水路の端から縦に細い水路が続いています。現在は鬱蒼としていますが、子供の頃はもっとさっぱりしていました。友達とこの細い水路の中を歩いて、水路の石垣の隙間に手を突っ込み鯉や鮒を素手で捕まえたりしていました。

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堤防の内側は広大な農地になっています。水路を渡るには堤防の両端か中央にある端を渡るしか無いので、少し不便です。広い水路は子供の頃よく釣りに来ましたが、余り釣れた記憶がありません。ですが、今回歩いた時に見た感じだとかなり魚が居るようなので釣りをすると入れ食いかもしれません。ただ、淡水魚を釣ってもレジャーとしてしか楽しめないのでイマイチな感じもします。鰻なら別ですけどウナギはそうそう釣れないですし。私が子供の頃はこの干拓地の水路では、鮒、鯉、ナマズ、ウナギ、タイワンドジョウ(所謂、雷魚(ライギョ))などが釣れた記憶があります。昔、雨が降らない夏にほとんどの水路が干上がったことがあり、大量のナマズが水路の水たまりになったところに取り残されていたことがありました。

タイワンドジョウ – Wikipedia

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堤防の向こうには大きな消波ブロックがずらりと並んでいます。私が子供の頃は消波ブロックはありませんでした。堤防の向こう側には丁度、家の構造で言うところの犬走りのようなスペースがあり、歩くことができるようになっていました。現在も多分残っているとは思います。そこを使って人に知られずステルス移動することができますw。堤防の数カ所にそこに降りることができる切れ目があったと思います。

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真っ直ぐな堤防の上の道が続きます。コンクリートになる前はどんな風だったのか興味がわきます。土と石と木だけでできていたのだと思いますが、江戸時代にこんな辺鄙な田舎で建設機械無しでこれだけの大規模な工事を行ったのですから凄いです。何より江戸時代にこんな干拓を思いつくような学のある人が網田にいたことが驚きです。

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昔は向こうに見える山の麓まで海であったと思われます。今は田んぼや畑になり、その中を国道57号線と三角線が走っています。

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堤防中央の水門付近が見えてきました。

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国道57号線斜め方向には雄岳と大岳が見えます。大岳山は宇土半島で一番高い山で477メートルあります。郡浦の人は正月には初日の出を拝むために大晦日に登ったと聞きます。

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だいぶ水門近くまでやって来ました。

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水門近くで水路が広くなっているところに沢山魚の気配がありました。

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水門の近くの場所に石碑があります。子どもの頃にも見たことがあるはずですが、なんの石碑かはちゃんと見たことがありませんでしたが今回見てみました。

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潮害復興記念碑だと思いますが、復と記の間の字が何なのかよくわかりません。こういうのは読めないと意味がわからず価値が損なわれるような気がするので、MSゴシックとかメイリオフォントとか読みやすいフォントで書いて欲しいといつも思いますw。

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いまいち読み取れませんが、元々薄くて読み取りにくい感じだったのですが、写真だとさらになんだかわかりません。石碑の裏に色々書いてありました。

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水門と石碑の中間にある波止場みたいなところです。漂流物が多いです。

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そこを過ぎると水門が見えます。水門の内側にゴミよけのためだと思われるフェンスが貼ってあります。この時はまだGPSロガーを持ってなかったので位置と写真のマッチングができなくて残念です。GPSロガー持ってもう一回歩きたい気もしますが、山歩きと違ってだいたいの場所が地図を見ながらわかるのでまあいいかと思ってます。山の場合は地図に登山道は載ってなかったり道が複数あって実際どこを通ったのかわからなかったりするのでGPSロガーが重宝します。

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堤防の中間にある唯一水路を渡れる橋です。昔ここの水路の上に家が建っていたような記憶がありますが、跡形もありませんでした。

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もう少し水門に近づきました。堤防の上の道からゆるやかに下る道があります。

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その道は水路の上を渡り国道57号線に突き当たるまでまっすぐ続いています。

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水門のところに着きました。水門のところから先ほどの橋を見たところです。

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水門です。ここが海と干拓地をつなぐ唯一の水路です。ここで海水の侵入を防いでいます。逆に大雨などの時は水門を開いて排水するのだと思われます。

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水門の下の方はこんな感じです。子供の頃はこのへんで遊んでいました。私が子供の親だったらちょっと心配で遊ばせたくないようなところです。

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急なコンクリートの階段を下ると、水門とコンクリートの柱で作られた平均台が太くなったようなものがあります。バランスを崩すと海に落ちてしまいます。ちょっと上を歩いてみましたがかなり怖かったです。子供の頃に比べてバランス感覚が鈍っているのでかなり緊張しました。子供の頃はへいきだったんですけど。。ダムを彷彿させるところです。ダムみたいなものではありますけど。こういうところはウナギが釣れそうな気がします。

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水門から先に、昔はなかった桟橋とも波止場ともつかない、歩いていけそうなところができていました。

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降り口があったので降りてみます。遠くに雲仙岳が見えます。

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石垣とコンクリートで作られた建造物がありました。人一人が余裕で行き来できるような広さです。横に海に降りられるはしごが立てかけてありました。

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波止場から水門を写しました。

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波止場を撮影。なかなかおもしろいところです。

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波止場から島山方面を撮影しました。消波ブロックが綺麗に並んでいます。

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この消波ブロックがなかった頃は、堤防沿いを歩いていると波の強い日はいきなり上から波が降ってくることがありましたが、おかげで今はそんなこともないようです。

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堤防から波止場に降りる階段は急で手すりもないのでちょっと怖いです。

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その階段のところから横に行くと水門の方に続く細い通路(?)があります。もちろん足を踏み外すと海に落ちます。用心しながら水門の方に行ってみました。

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水門全景です。なんか好きですこういう建造物。

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コンクリートの柱に水門を釣り上げて、開閉するためのワイヤーを通す金属製の丈夫そうな滑車が取り付けられています。

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3つの水門と滑車とワイヤーがあり、上で巻き上げることができるようになっています。割りとシンプルな作りです。

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滑車のところまでフジツボがついています。大潮の満潮時には水門の上まで潮が来るということがわかります。

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巨大な金属の板で潮の侵入を塞いでいます。

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堤防の上に戻る急な階段です。両側についています。フナムシが沢山います。

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コンクリートの柱の方にわたって水門を撮影してみました。フジツボや牡蠣が周りに沢山くっついています。

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コンクリートの柱の上で携帯電話のカメラを構えるのは結構怖いです。

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こんな感じです。落ちても泳げる人は死ぬことはないと思いますが、良い子は真似しないで下さいw。余り水が綺麗な場所じゃないですし。あまり記憶にありませんが、昔満潮時にはここで泳いでいる人が結構いたような気もします。気のせいかもしれませんw。

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門はいいですけど、こういう一本橋を渡るのは結構怖いです。

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反対側にも細い通路がありました。小さな階段がわざわざ作ってあるのでやっぱり通路なんでしょう。

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水門を見学して更に先に進みます。と、水路の向こうに見えるのは海の釣り堀つりきち村です。バーベキューなんかもできて、手ぶらでいけば道具もレンタルできるみたいです。ここは私が子供の頃から池で、よく勝手に釣りをしていましたが、何時頃からか釣り堀になり何度か名前が変わりながら営業しているように思います。ホームページはもうちょっとどうにかしたほうがいいと思います。せめて独自ドメインは取ったほうがいいと思います。

つりきち村−HOME

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堤防を乗り越えてパイプが海に伸びています。つりきち村に海水を組み上げるためのパイプだと思われます。その昔嘉悦儀三郎がわざわざ海だった場所を干拓したところに、わざわざ海水を組み上げて海の釣り堀にするというのはなんという皮肉でしょうw。

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パイプが堤防の向こうまで伸びています。いったいこの先はどうなってるのか、気になります。ちゃんと確認すればよかった。

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つりきち村に別れを告げて先に進みます。

嘉悦儀三郎(かえつぎさぶろう)の干拓地を歩いてみた【3】につづく

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